乳がん治療後の後遺症と対策

乳がんの治療後には、さまざまな後遺症が残る可能性があります。

治療によるメリットのほうが多いことは確かですので、後遺症を心配しすぎる必要はありませんが、つらい症状を長引かせないためにも適切な対策をとることは大切です。

乳がんの治療後の後遺症としては、手術による腕の痛みやしびれ、またリンパ節郭清による腕のむくみなどが代表的です。また放射線療法や化学療法、ホルモン療法などによる後遺症(副作用)が起こることもあります。

乳がんの治療後に起こり得る後遺症の例と、その対策についてご紹介していきましょう。

乳がん手術後の後遺症と対策

乳がんの治療で乳房を切除した後は、手術によるいくつかの後遺症が残る可能性があります。特に乳房切除術と、ワキ下のリンパ節郭清を受けた後は、後遺症のリスクが高くなります。

腕が上がりにくいなどの運動障害

乳房を切除した後は、残った皮膚が縮んだり硬くなったりしやすいため、腕〜背中にかけてつっぱり感や痛みが出やすくなります。

特に術後は、少しでも腕や肩を動かすと症状が強く出るため、自然と動きを控えめにしがちです。

→対策としては、つっぱり感があってもなるべく腕を動かすようにすることです。

もちろん無理はいけませんが、できる範囲で腕や肩回りを動かすことで、筋力を取り戻すことができ、動かせる範囲も広くなります。リハビリに努めましょう。

リンパ節郭清による腕のむくみ

乳がんの手術で腋窩リンパ節郭清(ワキ下のリンパ節の切除)を受けた人は、手術を受けたほうの腕がむくみやすくなります。これは「リンパ浮腫」という後遺症です。

リンパ節はリンパ液の通り道ですから、それが失われたことでリンパ液の行き場所がなくなり、流れが悪くなることが原因で起こります。

→対策としては、リハビリやマッサージが効果的です。術後にリハビリを続けることで、新たなリンパの経路ができ、むくみも解消されやすくなります。

もともとリンパは、血液と違って心臓のようなポンプ機能がないため、どうしても滞りやすい性質があります。

術後、腕が重だるく感じた時はなるべく腕を高い位置に置いて、リンパが流れやすくしてあげることも効果的です。

また腕に傷ができると血液やリンパの循環量が増え、なおさらむくみやすい状態になります。乳がんの手術後は、虫刺されやケガなどに気を付けることも大切です。

胸や腕、肩などの痛み

手術後は、どうしても傷跡を中心とした痛みが残ります。多くは時間の経過とともに緩和されますが、人によっては神経痛のような痛みや鈍痛などが長く続くこともあります(乳房切除後疼痛症候群)。

→あまりに痛みが長く続く場合は、医師に相談することが大切です。神経痛を和らげるための治療を受けることができます。

乳がんの放射線療法後の後遺症と対策

乳がんの手術後に、放射線療法を受ける場合があります。放射線療法は比較的体に優しい治療法で、重大な副作用も起こりにくいとされますが、以下のような後遺症が残る可能性はあります。

皮膚の炎症

体外から放射線を照射するため、皮膚の炎症やかゆみなどはよくみられる後遺症です。多くは治療終了後、数週間のうちに回復します。

→一時的なものではありますが、必要に応じて冷やす措置や、軟膏の処方などを受けます。

ただし患者さんによっては薬によって皮膚炎が悪化する場合もあるため、様子をみながら医師の指示にしたがって使うことが大切です。

肺炎

放射線療法でもっとも気を付けたい後遺症が、肺炎です。頻度は低いのですが、治療後数ヵ月してから発症することもあるため、少なくとも半年間は咳や微熱などの症状に気を付ける必要があります。

→軽症であれば自然に治ることもありますが、放射線療法を受けた後で咳や発熱がみられた場合は念のため早めに受診しましょう。重症の場合、ステロイド薬や免疫抑制薬などの治療を行ないます。

乳がんのホルモン治療後の副作用と対策

ホルモン療法に使われるホルモン薬は、抗がん剤と比べると重篤な副作用は少ないものの、女性ホルモンの分泌を抑える効果があるために、更年期に似た症状が出やすくなります。

たとえばホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)や、性器からの不正出血、骨粗しょう症などが代表的です。またイライラ感や憂鬱感などの、精神症状も現れることがあります。

これらの症状が現れた場合は、医師に相談の上、薬物療法を受けることが効果的です。たとえばホットフラッシュには、抗うつ薬や抗てんかん薬、降圧薬などが効果的との報告があります。

骨粗しょう症については、定期的に骨密度測定を受けた上で、カルシウムやビタミンDを多めに摂取することが大切です。

骨密度が明らかに低下している場合には、骨の破壊を防ぐ「ビスフォスフォネート製剤」という薬を使うこともあります。

乳がんの化学療法後の副作用と対策

抗がん剤は、強い副作用で有名です。乳がんの治療に使われる抗がん剤でも、吐き気や嘔吐、脱毛、白血球の減少(骨髄抑制)などの副作用がみられます。

ただし最近は、抗がん剤の副作用対策が充実しており、治療を受けながら日常生活を営める患者さんも増えてきました。

たとえば吐き気や嘔吐の副作用が強い抗がん剤の場合は、あらかじめ制吐剤を使いますし、自宅で使える吐き気止めも処方されます。

脱毛に関しては、残念ながら防ぐことはできませんが、あくまで一時的なものですので、治療が終わればまたすぐに生えてきます。その間はウィッグを使うなどして乗り切りましょう。

骨髄抑制の副作用が起こると、ウイルスや細菌と戦ってくれる白血球が少なくなるため、感染症に注意する必要があります。

なるべく外出しない、外出する際はマスクを着用し、帰宅後は手洗いとうがいをしっかりするなどの対策が重要です。

万が一感染症になったら、抗生物質による治療が必要ですので、すみやかに病院にかかりましょう。

乳がん治療はがん保険で備えるとさらに安心!

乳がんは先進医療に指定されている重粒子線治療や陽子線治療などの適用があり、1回300万円以上しますので特にがん保険の必要性が高いがんです。

がん保険はがんになってからでは加入できませんので治療費が心配な方は、がんになる前に一度資料請求をして検討してみるとよいでしょう。

FPが選ぶおすすめがん保険人気ランキングの1位と2位

スポンサードリンク

スポンサードリンク

ページの一番上へ
サイトのTOPページへ