乳がんステージ別治療法

乳がんには、手術や放射線療法、薬物療法などさまざまな治療法があります。

どの治療を選ぶかは、発見時のステージによります。ステージごとに、おおよその「標準治療」が決まっており、それをもとに治療法を検討することが一般的です。

さらに、患者さん自身の希望や、全身状態、がんの性質なども総合的に考慮しながら、最終的な治療法を決定します。

もちろん発見が早いほど、手術だけで完治できる可能性が高いですし、発見が遅れるほど、他の治療法も組み合わせて行なうケースが増えます。

また、遠隔転移したW期になると基本的に手術はできず、薬物療法や緩和ケアが中心です。

ここでは、ステージ別の治療法について詳しくご紹介していきます。

乳がんのステージ別治療アルゴリズム

乳がんの治療ガイドラインでは、ステージごとの治療法を以下のようなアルゴリズムで示しています。

乳がんのステージごとの治療法

治療アルゴリズムは、ステージごとの治療の流れを分かりやすくまとめたもので、特別な事情がない限り、この流れで治療が行なわれることが一般的です。このような治療を「標準治療」といいます。

ただし、実際にどの治療法を選択するかは、患者さん一人ひとりによっても異なります。

たとえば高齢だったり持病があったりする患者さんの場合、手術ができるステージであっても、身体の負担を考えて他の方法を検討することも珍しくありません。

また手術の方法も、乳房をどうしても温存したい患者さんもいれば、思い切って全摘出を希望する患者さんもいます。

医師は患者さんの命を第一に考えた治療法を提案しますが、最終的に治療法を決定するのは患者さん自身です。

ステージ0の乳がんの治療法

乳がんは、乳管や小葉の上皮細胞から発生します。そこからどんどん周りの組織に広がっていくのですが、まだ上皮細胞内にとどまっている段階がステージ0です。「非浸潤性乳がん」や「上皮内新生物」とも呼ばれます。

乳がんのステージとしてはもっとも早期であり、ほぼ100%近い確率で完治が期待できる段階です。再発リスクも非常に少ないとされています。

ステージ0の乳がんでは、「がんを確実に取り除くこと」が治療の目的です。

CTやMRIなどで病巣の広がりをしっかりと確認した上で、部分切除にするか、乳房全摘手術にするかを検討します。部分切除で済むケースが多いのも、このステージの特徴です。

また万が一のリンパ節転移の可能性を考え、「センチネルリンパ節生検」を行なうこともあります。センチネルリンパ節とは、乳がんが最初に入り込むリンパ節のことです。

手術の際にここを一緒に摘出してがん細胞の有無を確認し、がん細胞が入っていなければリンパ節転移の可能性はまずないと判断します。

さらに、摘出した組織の病理検査も行ない、追加の治療が必要かどうかを決めます。

ステージTの乳がんの治療

ステージTの乳がんは、「しこりの大きさが2センチ以内」の段階です。ステージ0ほどではありませんが、早期がんですので、手術で完治できる可能性があります。

ステージ0と同じく、精密検査の結果に応じて、部分切除か全摘手術かを検討します。部分切除の場合、再発を防止するために術後の放射線療法を行なうことが一般的です。

さらに、手術で摘出した組織の病理検査や、必要に応じてセンチネルリンパ節生検を行ない、追加の薬物治療の必要性を検討します。

ステージUの乳がんの治療

乳がんのステージUは、「腫瘍のサイズが2.1〜5センチ以下」、もしくはそれ以下でも「ワキ下のリンパ節に転移が疑われる」段階になります。

治療としては、全摘手術もしくは部分切除が検討されます。また腫瘍が大きい場合は、事前に「術前化学療法」を行ない、腫瘍を小さくしてから手術することもあります。

ワキ下のリンパ節に転移が疑われる場合は、センチネルリンパ節生検、もしくは腋窩リンパ節郭清(ワキ下のリンパ節の切除)が必要です。

さらに、切除した組織を病理検査にかけ、再発のリスク評価をしてから、薬物療法を行なうかどうかを検討します。

ステージVの乳がんの治療法

ステージVは、ほとんどがリンパ節転移のある段階です。

まずは薬物療法(化学療法・ホルモン療法・分子標的薬療法のいずれか)を行ないます。その後、手術ができる状態であれば手術を実施し、ワキ下のリンパ節も郭清(切除)します。

ステージVになると、再発のリスクが高まりますので、術後は再発予防のための放射線療法、もしくは化学療法を行なうことが一般的です。

ステージWの乳がんの治療法

ステージWの乳がんは遠隔転移した段階ですので、基本的に手術の適応はありません。乳房の病巣(原発巣)を切除しても、他の部位の病巣がある以上、生存率の向上は見込めないからです。

ですからステージWの治療は、薬物療法や放射線療法などが中心となります。それらの治療で少しでも腫瘍を小さくして、余命を延ばすことが目的です。

また転移先によって、痛みやつらい症状が出てくる場合がありますので、そのような時には緩和ケアも実施されます。痛みに対するモルヒネの投与や、骨転移に対するビスフォスフォネート製剤の投与などが代表的です。

完治の難しいステージではありますが、なるべく苦痛なく患者さんが自分らしく過ごせるよう、緩和ケアチームが一丸となって患者さんをサポートします。

このように、乳がんにはステージごとにおおよその治療の流れがあります。できるだけ患者さん本人が納得できる治療法を選ぶためにも、疑問や不安がある場合は他院にセカンドオピニオンを求めるのも一つの方法です。

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